コンサルティング事例

事例01 有料老人ホーム 運営会社

一時的な成果にとどまらない体系的人事研修サービスを求めて。

IアンドSを知ったのは、知人の訪問看護ステーション社長から話を伺ったのがきっかけでした。社員定着のためには給与等の待遇のみならずモチベーション向上が不可欠であり、社員一人ひとりの「成長実感」が重要だと語り合っていた際のことです。私が代表を務める有料老人ホームでは、現場のリーダーたちが自信を持っていないと感じられ、組織として機能するに至っていないという危惧を抱いていました。そこで一昨年からリーダー研修を実施したのですが、私の1回の講話程度では課題解決は難しいと感じていました。また、同業の大手他社では専門の講師陣による複数回の研修が実施されていると聞き、当社でも体系的研修の必要性を切実に感じていました。そこでIアンドSを紹介してもらい、研修を年間計画に組み込みました。

組織力を高めるリーダー研修にふさわしい現場実践型のカリキュラムを依頼。

一般的に介護施設を開業すると、1年で約4割のスタッフが辞めると言われています。辞める最大の理由は人間関係にあるとされており、当社もややその傾向が窺えました。職場の人間関係の改善は大変悩ましい課題です。方策として、私は2つのテーマを掲げました。第一のテーマは、社員が「自らを知る」機会を設けること。良好な人間関係を構築するためには、まず己を知る必要があると考えたのです。第二のテーマは「リーダー教育」を行うこと。リーダーが職責を理解し、チームをまとめる指導力を培わなければ組織は機能しません。
「自らを知る」ためにはIアンドSの適性診断が最適です。「リーダー教育」に関しては、全国的に実績があって、当社でも過去に採用したことがある研修会社を検討しました。しかし当社のような介護施設では、現場に即した内容で、受講者が自分事としてとらえやすいカリキュラムのほうが理想的ではないかと思うに至り、現場主義を掲げるIアンドSにリーダー研修の企画書提案を依頼したわけです。IアンドSからは、「課題把握」「課題解決方法」「実践トレーニング」「反省」などのステップを踏んだ年間計画、PDCAを機能させるの現場幹部への報告、OJTも併用した実戦形式の研修カリキュラムをご提案いただきました。

リーダーたちの意識の高まりが、日々顕著に。人間関係の悩みもカウンセリングでフォロー。

現場で実際に起きていることや、身近に感じていることをテーマに研修を行っていただいているので、受講者には貴重な研修になっていると感じます。
最初は、研修の意義や参加の意義について把握するところからスタートしました。回数を重ね、討議も行うことによってリーダーたちは「自分が事業所で担うべき役割」について認識し始め、自らの職責に対する意識が高まりはじめました。言われるままに仕事をしていた職員たちが、今では一つ一つの仕事の意味を考え、部下との良好な関係づくりに配慮しようと取り組んでいます。
リーダーたちは、当社に入社するまでの経歴が個人ごとに異なり、人間関係に固有の悩みを抱えながら業務に従事しています。職場で相談相手を見つけにくいのであろう彼らにとって、IアンドSの個人カウンセリングは精神的な立ち直りに効果を発揮しているようです。また、ありがたいことに事業所の支配人にもヒアリングを行うなど、IアンドSの方々には十分なフォローをいただいており、社全体の連携態勢づくりにも配慮いただいていると、大変感謝しています。

事業所全体の意思疎通が図られるとともに受講生たちの自信の芽生えも実感。

各リーダーは、受講後 必ず事業所の支配人へ報告をし、次回の受講に備えて日々の実践にも前向きに望んでおり、それは確かな効果につながっていると感じます。さらに、研修の実施によって、各事業所におけるリーダーの存在意義が確立されていっていることも実感できます。各リーダーに自信が芽生えてきたと断言してもいいかもしれません。リーダーたちには、今後もさらに自らの意志を反映して業務を遂行し、自信と誇りを身につけてもらいたいと願っています。


研修の一例

「社員の意思統一を図り、利用者の満足度を上げるために必要なものは、リーダーたちの意識改革」という経営者の意向を汲み入れながら、施設の現状に即したカリキュラムを独自に作成・実施しました。

第1回

あるべきリーダー像を考える

第2回

職場の課題を把握・整理して解決策を探る

第3回

事業所ごとの目標を設定する

第4回

情報共有と意識統一の重要性について

第5回

モチベーションアップ・他者理解・部下育成

第6回

集団意思決定のためのコンセンサス法

第7回

自分の価値観把握、相互理解の意義

第8回

自己コントロールとアンガーマネジメント

第9回

リーダー学

第10回

キャリアパスについて

第11回

全研修の振り返り、卒業式

研修受講者の声

周囲と自分の価値観が同じとは限らないことに気づかされました。自分の意見を押し通すのではなく、相手の思いを理解しながら接していくことを今後は心がけていきたいです。(30代・女性)

適性診断は自分の性格がグラフ化・文章化されていて客観的に見つめ直すことができました。カウンセリングでは私自身を認めていただき、成長につながる部分をピンポイントで教えてくださったので、全てを前向きに聞き入れることができました。(40代・女性)

攻撃的な相手に対して、今後は感情ではなく論理で対応してみようと思いました。またカウンセラーの方には、職場では言えない人間関係や心の内を聴いてもらい、アドバイスもいただけたので気持ちが楽になりました。(40代・男性)

疑問や不安が生じたときは、自分自身と話し合って答を導き出すようにしたいと思います。それでも解決できない場合は、一人で抱え込まず周囲に相談をして解決の道のりを探っていきます。(30代・女性)

私が所属する事業所だけでなく組織全体に目を向ける必要があることに気づかされました。また、指導内容の再構築とコミュニケーション向上は、今後取り組みたい課題として新たな目標になりました。(30代・男性)